今のような冬だと、家の中が寒いです。
暖房器具を付けていても、暖房器具の周りが暖かいだけで、足元が寒かったり、
少し器具から離れると背筋が寒くなったりしますよね?
暖めた空気が、室内で広がらずに、急速に壁や窓から失われていくのが原因です。
そういった原因を解消する為に、「熱を逃がさない工夫」が必要になります。
それが「断熱化・気密化」
リフォームの場合だと「断熱リフォーム」といった名前になります。
今日ご紹介するのは、「塗る断熱材」です。
↑ウチのショールームにある実験7つ道具の内の一つ。
この道具で、断熱や遮熱の効果を見ることが出来ます。
上から見るとこんな感じ。
この四角い白い板は「鉄板」です。
熱すれば、触れないほど熱くなり、冷やせば触れないほど冷たくなる、「熱を通しやすいもの」でもあります。
同じ2枚の鉄の板のように見えますが、右側は
このように塗料を塗っています。表面に凸凹が見えるのが特徴ですね。
さて、この2枚を電球で下から熱していきます(熱い!)
さらに今回は冬ということで、熱した鉄板に氷を置いてみます!
すると、どうなるか。
普通は、溶けますよね?熱い鉄の板の上に氷なんか置いたら、あっという間に溶ける訳です。
当たり前です。
でも、溶けるという事は??
熱を通しているということなんですね。
鉄板の裏の熱を、氷はダイレクトに受けて溶けます。
左側が普通の鉄板。右側が塗る断熱材を塗った鉄板。
氷の溶け具合が違うのが分かりますか?
この時、鉄板の表面温度は93度くらいでした。
右側の塗る断熱材を塗った鉄板も82度くらいだったかな?
それなのに右側は、なかなか氷が溶けません。
素手で鉄板が触れます。
上から撮影。全然違うでしょ??
じゃ、なんで氷が解けないのかと言うと、
この塗料には接したものの温度に近づく性質があります。
氷が触れれば、氷の温度に。
手で触れれば、手の温度に。
近づいていくのです。
その為、何もしていない鉄板と大きな差が出ます。
では、これを室内で考えてみましょう。
寒い冬。
部屋を暖めたくてエアコンスイッチオン!
思わず、「はやく~~はよ、ぬくなって~」と言ってしまいます。
そこで、この塗料をエアコンの風があたる壁面に塗りましょう。
また、暖かい空気の溜まる天井にも塗りましょう。
そうすると、温かい風の温度に素早く近づきます。
壁や天井が、すぐに暖かくなります。
ポカポカする快適な室内になるのです。
昔の断熱材は厚みで性能を確保するものが多くありましたが、
今は性能や施工品質で断熱の差を比較する時代です。
断熱材が入っていれば良い、断熱材が厚ければ良い、というような時代は終わりました。
いかに室内空気環境を快適にするか。
これが、家に住むうえで最も大事ではないでしょうか?
生で実験を見たい方はぜひ、ショールームまで遊びに来てください^^
15分ほどの実験で、氷が面白いように変化します。