気付いたキッカケは窓のクロス
先日、知り合いに聞いた話です。
とある築10年くらいの住宅で窓の結露がヒドイらしくて、調査に向かったそうです。
そのお家の窓は、窓枠が無い家でした。
窓枠が無い家というのは、下の写真のように窓の下以外には、縁取りである枠が付いていない状態です。
グーグルで「窓 クロス巻き込み」と検索すると、たくさん画像が出てきます。
見た目がシンプルであるので、割と人気で、特にローコスト系の住宅に使われます。
枠が無い分、安いので(汗)
その窓に引っ付いている壁紙が、結露により剥がれて来たそうです。
クロスが剥がれた理由は窓の枠が無いから??
その住んでいる方は、壁紙が剥がれた理由を「窓枠が無いから」と考えていました。恐らく、友達の家に遊びに行った時に窓枠が有るのを見たりして、「自分の家との違い」に気付いたんだと思います。
しかし、実は窓枠は関係ありません。
結露が主な原因ですけど、窓枠が無いから結露がし易いとか、そういうものでは無いんですね。
このように四方を窓枠で囲っていても、壁紙は結露する時はしますし、
カビも生える時は生えます。
原因は窓だった。
原因は、知り合いが見に行ってすぐに分かりました。
窓枠じゃなくて、窓ガラスが原因でした。
シングルガラス(単板)と言われる1枚だけの窓ガラスだったんです。
シングルガラスは現在では、ほとんど住宅用としては出回っていませんが、10年くらい前は、まだいくつか有りました。
結露を防ぐには?
結露は、室内の温度を上げると窓付近で目に見えて発生します。これは部屋自体は暖かいのに、窓ガラス表面が冷たいという温度差で、空気中の水蒸気が凝縮されるために起こるものです。
その為対策としては、
①室温を上げ過ぎない
②窓ガラスの性能を上げて、表面の温度低下を抑える
などの対策が重要です。
しかし、冬場は室温を上げないという選択肢は中々、出来ません。寒いですもの。(汗)
ですから、②の窓ガラス性能を上げるのがお薦めです。今では、シングルガラスをペアガラスに変えたり、真空ガラスに交換するなどのリフォームも出来ますからね^^
家づくりで聞きやすい、一つの基準を覚えておこう。
上に書いたような事例の場合は、窓以外の壁の内部や天井裏などにも注意が必要です。シングルガラスを使う家づくりの場合は、断熱に対する意識が建築会社も低いからです。
そこで、新築の場合でもリフォームの場合でも、結露を防ぐ性能の基準を一つ覚えておきましょう。
それが「平成25年省エネ基準」というものです。
この基準を説明できるかどうかが、建築会社を選ぶ一つの指標となります。
また、新築を建てる際にこの基準をクリアーする設計、施工をして貰うと、結露のリスクが大きく減ります。
「平成25年省エネ基準」覚えておきましょう^^