先日、棟上げをしたF様邸。
明日予定の金物検査に向けて、耐力壁の確認をしてきました。
耐力壁というのは、簡単に言えば「地震に対して抵抗(踏ん張る)する為の壁」です。
この耐力壁が適切な位置に施工されているか、また的確な取付をしているかの検査が、
通称「金物検査」と僕らは呼んでいます。
明日は、住宅瑕疵担保責任保険の検査です。
この耐力壁にも様々な種類がありまして、筋違と呼ばれる木材を斜めに取り付けるタイプのものや、面材と言われるパネルを張り付けるタイプもあります。
それぞれに、取付時に使う釘などの種類や、留め付ける間隔が規定されています。
「金物検査」では、そういう部分をチェックしていきます。
もし、不備があれば「手直し」と言われるものになり、その場で逐次、直していく場合もあります。逆に良ければ褒めてもらう事もあります^^
ただ金物検査では、「決められた位置や取付方法を確認するのみ」になります。
重要なのは、それ以前に設計段階で「どのような耐力壁を、どの位置に設置すれば耐震上、工事上、納まりが良いか?」を考えることです。
設備配管や電気の配線もそうですし、将来の床下メンテナンスのし易さも想定しておく必要が有ります。
耐力壁は「地震」だけを考えれば良いものでは無いのです。
いくら壁が強くても、頑丈でも、将来の生活を見据えていなければ「ただの作品」にしかならないです。
大事なのは、新しい家に住んでからどうなるのか?
そういう視点を大切にしたいと考えています。