✅ 平屋人気の背景と専門的視点
近年、香川県でも平屋の人気が高まっています。
理由は 生活動線の合理性・階段のない安心感・家族のコミュニケーションの深まりなど。
加えて、平屋は二階建てに比べて重心が低く構造安定性に優れるため、耐震等級3の確保が比較的容易。南海トラフ地震が懸念される地域特性を踏まえると、平屋は安心材料の大きな選択肢といえます。
☀️ ミッドテリア空間とは何か
「ミッドテリア」とは、屋内でも屋外でもない“半外”の中間領域。
屋根・壁に囲われた設計で、日射遮蔽や通風を調整するバッファーゾーンとしても機能します。
建築計画上の役割は3つ:
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温熱環境の安定 – 夏は日射をカットし、冬は日射取得を緩和しながら室温を守る
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プライバシーの確保 – 外部からの視線を遮りながら開放感を享受できる
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生活動線の拡張 – LDKとフラットにつながることで、屋内外をシームレスに利用可能
これにより、従来の「庭を望むリビング」から一歩進んだ、屋外の快適さを内包する平屋が実現します。
✨ 凸凹のない平面計画との比較
従来の“箱型”のシンプルな平屋は、
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表面積が少なく断熱効率に優れる
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コスト面で有利
という大きな利点があります。
しかし、あえてミッドテリアを組み込むと、設計上の凹凸が意匠的リズムを生み、陰影と奥行きを演出。
これは単に見た目の装飾ではなく、建築環境工学的に有効な緩衝帯としても機能します。
つまり、
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シンプルプラン=「効率と経済性」
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ミッドテリア平屋=「効率+デザイン+環境性能」
という進化形の位置付けになります。
🌱 香川の気候との親和性
香川県は年間日照時間が長く、降水量は少なめ。
夏は強い日射と蒸し暑さ、冬は比較的温暖という特徴を持っています。
この気候ではミッドテリア空間が特に有効です。
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夏:庇や壁で直射日光を遮り、LDKの冷房効率を高める
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冬:低い太陽高度を利用し、奥までやわらかな日射を取り込む
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通年:庭と室内を連続させ、**「半屋外リビング」**として四季を楽しむ
まさに香川の土地に最適化された住まい方と言えるでしょう。
🏡 まとめ
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平屋は構造的に安定し、暮らしやすさで人気上昇中
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ミッドテリア空間は、断熱・通風・プライバシーのバッファーとして機能
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凸凹のないシンプル平屋との差は「高級感とデザイン性の奥行き」
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香川の気候条件に合致し、暮らしを豊かにする空間提案
平屋をただのワンフロアで終わらせない。
“半外空間”ミッドテリアを組み合わせることで、住まいは一気に上質なステージへと進化します。