🏗️ 釘1本までチェックする理由。 -EXハイパー面材の検査で見える、家の「本当の強さ」

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🔍 地味だけど、絶対に外せない「釘検査」

2週間ほど前、EXハイパー(石膏系の構造用耐力面材)の釘検査を行いました。
見た目は“釘が等間隔で並んでいるだけ”だけど、ここが耐震性を左右する超重要ポイント。面で耐える壁の性能は、留め付け精度で決まると言っても大げさじゃありません。


🧱 EXハイパー面材って?

筋交いの代わりに“面”で地震・風圧を受ける耐力面材
素材は石膏系なので燃えにくく寸法安定性に優れる一方、留め付け条件(釘種・ピッチ・深さ)を守らないと公称耐力が出ないのがポイント。


🪚 チェックの要点はこの4つ(修正版)

  1. 釘ピッチ(間隔)
     指定ピッチ(例:周辺部75mm、中央部150mm など)で乱れがないか。端部の詰め忘れが特に落とし穴。

  2. 打ち込み深さ(ここを修正)
     - 浅すぎ:釘頭が浮いて面圧が伝わらず、面材が働かない。
     - 深すぎ(過深打ち):石膏系面材では紙面破れ・面材の局所座屈・釘頭めり込みが起き、保持力とせん断耐力が低下
     → 仕上げは**釘頭が“軽く接して見える程度”**のクリアランスが正解。均一が命。

  3. 釘の種類
     設計指定(長さ・径・形状・めっき)の適合確認。別種だと設計耐力と不整合に。

  4. 下地の取り付き
     柱・間柱・胴差など所定の下地へ確実に留めているか。打ち忘れ、外れ、スカ打ちがないか全数確認。


🧩 実は「三重チェック」でやっています

この面材・釘検査は、
①建築確認の中間検査  ②瑕疵保険の構造検査  ③私(河野)の自社検査の三段階。
第三者+保険機関+自社のトリプルチェック体制です。

余談だけど…一番修正箇所を見つけるの、だいたい僕です(笑)。図面意図と現場納まりの“わずかなズレ”を拾えるのは、設計と施工の両面を見ている立場ならでは。


⚙️ 「だいたいOK」じゃ、壁は強くならない

1本の誤差で家が壊れるわけじゃない。でも数百〜数千本の“少しの誤差”が積み重なると、力の流れが崩れる
性能は仕様書に書いてある。でも品質は現場でしか作れない。だから“全部を基準通り”にするための検査が必要なんです。


🌿 まとめ:見えないところほど、徹底的に

お客様が最終的に見えない工程こそ、僕らが一番こだわるべき場所
EXハイパーの釘検査は派手じゃない。でも、家の強さ・寿命・安心感に直結する“超・要”の仕事です。ピースホームはこれを全棟、三重でやっています。


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