こんにちは、河野です。
家づくりを続けていると、どうしても避けられない“言いにくいこと”があります。
本当は最初に伝えた方がいいのに、言えば計画が止まってしまうかもしれない。
商売としては言わない方が“正しい”けれど、
人としては言った方が“正しい”と感じる領域。
今日は、その話をあえて書きます。
🔸 家づくりには、言えない本音がどうしても存在する
相談に来てくれた方のすべてが、
「今すぐ家を建てるべき人」ではありません。
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予算が不安定
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夫婦の方向性がズレている
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ライフプランの整理がまだ
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ローン返済の見通しが甘い
こんなケースでは、僕自身は
「今は、まだ踏み込む時じゃないかもしれない」
そう感じることがあります。
でも、それを初回で言ってしまうと、
その人は家づくりをやめるかもしれない。
だから多くの会社は言わない。
聞いて、共感して、まずは関係づくり。
その上で営業へ進む。
これが業界として“自然な動き”です。
🔸 売上と誠実は、いつも同じ方向を向いているわけじゃない
営業としては「言わない」方が正しい。
だけど、家という商品は“買って終わり”ではない。
家が合わなかったときに苦しむのは、
僕ではなく、“その人の日常と人生”。
だから僕は、建てる前に違和感がある時は、必ず伝えます。
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家づくりを止めた方がいい
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ライフプランを整理した方がいい
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タイミングを少しずらした方がいい
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夫婦での話し合いが先
これは勇気がいることですが、
後悔を背負わせる方がよほど無責任だと思うから。
🔸 売るだけの家づくりは、必ずどこかで歪む
服や車ならまだいい。
少し合わなくても、買い替えれば済む。
でも家は違う。
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人生の軸になり
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家族の未来を支え
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その人の働き方や暮らし方に影響し続ける
だから「買わない方がいい」という選択肢も、
本来はテーブルに置いておくべきです。
これは営業的には言いにくい。
でも、家づくりに関わる者として言わないといけない時がある。
🔸 夫婦で話してほしい“3つの問い”
家づくりを始める前に、
これだけは話しておくと後悔が減ります。
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なぜ家が必要だと思ったのか?
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家を建てることで何が変わるのか?
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建てない未来も含めて話し合えているか?
建てるかどうかではなく、
「どんな暮らし方をしたいか」を整理する質問です。
✔️ 河野の答え:幸せな家づくりは「言いにくい話」から始まる
きれいごとではなく、本音で向き合う。
必要なら建てない選択肢も提案する。
そうやって進めた家づくりは、
結果として満足度も、後悔の少なさもまったく違います。
家づくりは“買い物”じゃなく、
人生の土台を一緒につくる仕事。
だからこそ、僕はこれからも
言いにくいことほど、ちゃんと伝える工務店でいたいと思っています。


