現場を支える、すべての方々へ

想いを繋ぐ、静かなる安全への祈り

日常のなかに潜む、消えない記憶

ニュースから流れてくる、現場での事故の知らせ。その言葉を耳にするたび、私の心はしんとした静寂に包まれます。そして、前職で公共工事の仕事に携わっていた頃、共に現場を歩んでいた、ある若い職人の面影が鮮やかに蘇るのです。

彼は、これからの未来にたくさんの希望を抱き、毎日を懸命に生きる青年でした。しかし、不慮の事故により、その歩みはあまりにも突然、止まってしまいました。ほんの些細な油断だったのか、それとも仕方のない運命だったのか。本当のところは、もう本人にしか分かりません。

現場仕事は、どれほど万全の安全対策を講じていても、一瞬の隙が取り返しのつかない事態を招くことがあります。その厳しさを、私は彼との別れを通じて、身を切るような痛みと共に刻み込んできました。

現場を支える、すべての方々へ

私たちが手掛ける一棟の家は、実に多くの人たちの手によって形づくられています。
現場で緻密な技を振るう大工さんや専門職人の方々、重い資材を一つひとつ丁寧に運び届けてくれる配送スタッフの皆さん、そして、良質な素材を生み出し、私たちの元へ送り出してくれるメーカーの皆さん。

ピースホームに携わってくださる方はもちろん、今この瞬間も、全国の様々な現場や工場で危険と隣り合わせになりながら、誰かの幸せのために働いているすべての方々。私は、その姿を見かけるたびに、心の中で静かに手を合わせます。

「今日も一日、どうか何事もなく、無事に終わりますように」

その祈りは、現場を預かる者としての責任であり、一人の人間としての切実な願いでもあります。

帰る場所と、待っている人のために

現場で働く一人ひとりの背中には、その帰りを心待ちにしている大切な家族や、温かな食卓、安らげる場所があるはずです。そして私たちが建てる家の先には、そこで新しい生活を始め、笑顔で過ごされるお客様がいらっしゃいます。

もし、一人の尊い命が失われてしまったら。そこに関わるすべての人たちの人生が、深い悲しみに染まってしまいます。そんなことは、決してあってはならないのです。

現場の安全を守るもの。それは最新の設備やルールだけではありません。自分自身の体を慈しみ、共に働く仲間を思いやり、待っている人の顔を思い浮かべる。そんな日々のささやかな「気持ちの積み重ね」こそが、何よりも強い盾になると信じています。

今日も現場には、静かに時が流れています。
私はこれからも、皆さんの無事と健やかな明日を、心の底から願い続けていきたいと思います。

ピースホームスタッフ 池田良子。