こんにちは、河野です。
「パントリーって必要? 広さはどのくらい? 置きたい家電は入る?」——毎回の打合せで必ず出るテーマがこのパントリー。
結論から言うと、1.0〜1.5畳でも設計次第で家事は劇的にラクになります。今日は最新トレンドと、失敗しない寸法・動線・可変性を、香川の暮らし目線でぎゅっと解説します。
✅ まず“実情”を知る(要点だけ)
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約4割の家にパントリーなしという調査データも。ただし**入居後の後悔の多くが「収納量と動線」**に集中。
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設置している家ではウォークイン型が主流。ただし広さのボリュームゾーンは1.0〜1.5畳。
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セカンド冷凍庫の希望が急増。置き場所はパントリー内が有力(電源・排熱・搬入経路を“最初から”考えるのがコツ)。
河野メモ:大きく作るより「通路幅・棚奥行・可動棚・電源」で勝負。ここを外さなければ、1.0畳でも立派に戦えます。
🧭 3タイプ比較(ここは“辞書”としてブクマ推奨)
① ウォークイン(人が入る個室型)
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向く人:ストック量が多い/中で仕分け作業もしたい
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推奨の目安:1.0〜1.5畳、通路幅 80〜90cm、棚奥行 30〜40cm
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レイアウト:L字/コの字で“死角なし”。ゴミ箱・段ボール置き場も内包。
② 物入(開き戸 or ロールスクリーンで隠す壁面収納)
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向く人:省スペース/生活感を隠したい
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推奨の目安:幅3尺(約780mm)前後から設計可。可動棚が必須。
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ポイント:奥行やりすぎ注意。40cmを超えると“奥の迷子”になりがち。
③ ウォークスルー(通り抜け動線を兼ねる)
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向く人:回遊動線で家事時短を狙う/玄関⇄キッチンの直行便が欲しい
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推奨の目安:通路幅 90cmを確保すると、荷物+人の離合が楽。
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注意:通路=“常に整う設計”。見せる収納のルール化がカギ。
📐 失敗しない“設計のコア寸法”
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通路幅:80cmで単独作業◎/90cmで家族とすれ違い◎
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棚奥行:食品系は30〜35cmが黄金比。家電棚だけ45cm(炊飯器・オーブン等)。
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棚ピッチ:**可動棚(25mm or 32mmピッチ)**で“暮らしの変化”に追従。
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電源:セカンド冷凍庫・充電家電用に専用回路+2口以上。
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排熱・湿気:可動ルーバー/吸気+排気でこもり対策。
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床:段ボール置き場は耐水・耐汚れが安心(玄関動線併設なら尚良し)。
色分けTIP:
青=“効率”(回遊・直行)/ 緑=“適量”(棚奥行・通路)/ 橙=“将来”(可動棚・余白・増設電源)
🔌 セカンド冷凍庫を“後付けにしない”
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置き場を先に確保(幅+奥行+開閉スペース+搬入経路)
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専用回路+アース、排熱逃がし、結露受けを事前設計
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位置:
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パントリー内…生活感を隠す・ストック一元管理
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玄関近接…重い買い物→最短格納(香川の夏に効く動線)
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🔄 「可変性」が寿命を延ばす
固定棚だけだと、子育て期→独立→趣味期で役割が合わなくなる。
可動棚+一部ハンガーパイプ+浅めの引き出しで、食品庫→家事室→納戸へモードチェンジできるように。
🔁 動線は“連携”で考える(3パターン)
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キッチン⇄パントリー:最短距離で料理の手戻りゼロ
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洗面脱衣・ランドリー⇄パントリー:日用品・洗剤の補充動線を短縮
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玄関⇄パントリー⇄キッチン:買う→置く→仕舞うを一直線(ゴミ分別もここで完結)
🧩 河野の“推し”標準プラン(1.5畳/ウォークイン例)
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入口:キッチン横引き戸(静か&省スペース)
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配置:コの字棚/通路幅90cm
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棚奥行:主棚30〜35cm、家電棚45cm
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内包:分別ゴミ箱・段ボール置き・非常用ストック
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設備:2系統コンセント×2/可動ルーバー/人感照明
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オプション:セカンド冷凍庫スペース(W600×D650×H上部放熱)
「1.5畳×正しい寸法」=“毎日の迷いが消える”。広さより**“設計の解像度”**です。
🧠 困りごと別・棚レシピ(サンプル)
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缶・瓶・調味料:可動棚30cm/段差5段で前後2列禁止(見える化優先)
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米・水・ペーパー:床置きゾーン+耐荷重棚を下段に
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家電(炊飯器・ブレンダー):45cm奥行+スライド無しでOK、上段に蒸気逃がし
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非常食・ローリングストック:賞味期限の向き統一+月1見直しBOXを設置
🔧 施工前の“3ステップ”
STEP1: 欲しいモノと量を写真付きで共有(現宅の棚を撮るのが最短)
STEP2: 動線スケッチ(買う→置く→使う→捨てる)を一緒に共通言語化
STEP3: 可動棚前提で初期コスト最適化(将来の“伸びしろ”重視)
🌲 ピースホームのご提案
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「もみの木と暮らす家」では、サラッとした空気×家事ラク動線を基本思想に、1.0〜1.5畳の高効率パントリーを推奨。
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「シンプル+の家」でも、物入タイプ+回遊動線でコスパ良く実装できます。
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セカンド冷凍庫やゴミ分別など“生活のリアル”を最初から図面に織り込み、後悔ゼロ設計で伴走します。
✍️ まとめ(今日の結論)
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1.0〜1.5畳で十分。広さより通路幅・棚奥行・電源・可動棚。
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動線は連携で設計(玄関/キッチン/ランドリー)。
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可変性を仕込む=暮らしが変わっても“効き続ける”収納。
「洗う→干す→しまう」が一歩でつながる家事ラク動線。
ピースホームが、図面の段階で“暮らしの迷い”を消すお手伝いをします。