🏠 「他の家と空気が違う」
完成見学会などでお客様に言われて、
一番印象に残る言葉があります。
「なんか、空気が気持ちいいですね。」
この一言。
実は、自然素材を多く使った家ではよく聞かれる感想なんです。
同じ新築でも、入った瞬間に感じる空気の違い。
それを決めているのが、**建材が放つ“匂い”**なんです。
🧪 “新築の匂い”の正体
多くの住宅で感じる「ツン」とした匂い。
あれは、塗料や接着剤、ビニールクロスなどから発生する
揮発性有機化合物(VOC)という成分が原因です。
人によっては頭痛や倦怠感を感じることもあり、
最近では「シックハウス症候群」という言葉でも知られています。
しかも、この匂いは引き渡し直後よりも、
家具や家電が入った“数か月後”に強く感じることもあります。
密閉された室内で化学物質が反応して、空気中に滞留するからです。
🌲 自然素材の家が“匂わない”理由
無垢の木や粘土の塗り壁などの自然素材には、
化学物質を含む塗膜がありません。
木が持つ調湿作用と、塗り壁の吸着・分解の働きが合わさることで、
室内の湿度や空気の汚れを自然に整えてくれます。
もみの木に含まれるフィトンチッド(香り成分)は、
空気中の匂いや有害物質を中和する働きを持ち、
まるで“天然の空気清浄機”のような存在です。
これは、これまでピースホームで扱ってきた
無垢材の住宅や改修現場でもはっきりと実感してきた部分です。
“ツンとした匂い”がほとんどなく、呼吸が深くなるような空気。
自然素材には、そう感じさせる力があります。
👃 五感でわかる「空気の質」
人は空気を“匂い”だけでなく、肌でも感じ取っています。
湿気っぽさ、におい、重たさ――
これらの不快感は、目には見えないけれど確実に存在します。
自然素材の家では、室内の湿度や臭気を吸収・放出してくれるため、
空気が軽く感じられるのが特徴。
香川のように夏は湿度が高く、冬は乾燥しやすい地域では、
この“空気の調整力”が大きな快適さにつながります。
🧱 「もみの木と暮らす家」で目指していること
ピースホームがこれからお届けしていく
「もみの木と暮らす家」では、
床や天井に無垢のもみの木を採用し、
壁には化学接着剤を使わない粘土塗り壁を取り入れる予定です。
新築直後の空気の重たさが少なく、
“香らないのに気持ちいい空間”を目指しています。
完成後には、実際の空気質のデータも測定し、
体感と数値の両方で“空気の違い”を確かめていくつもりです。
💬 「新築の匂い=良い香り」ではない
多くの方が“新築の匂い”を「新しい家の香り」と思い込んでいます。
でも実は、それが化学的な匂いであることを知らないまま、
何十年もその空気を吸い続けてしまうケースもあります。
香りは“印象”を決めますが、
空気は“暮らしの質”を決めます。
これから何十年と過ごす空間だからこそ、
「見えない快適さ」=空気の清らかさにこだわること。
それが、本当に心地よい家づくりの第一歩だと思っています。
🌿 まとめ:香りではなく、空気を選ぶ家
自然素材の家には、
心と体を落ち着かせる「香りの無さ」があります。
それは、何かを“足して香らせる”のではなく、
余計なものを“持たない空気”。
ピースホームが目指すのは、
その“何も感じない清々しさ”を感じられる家づくりです。


