先日、建材メーカーのオーシカ(OSHIKA)さんの研修に参加しました。
テーマは住宅というより非住宅分野向けの内容で、主に以下の4つでした。
🔹 建築用接着剤の最新動向
🔹 木質構造GIR接合(金物と接着を組み合わせた高強度接合技術)
🔹 木造遮音防火工法「シャーオン」
🔹 i型ジョイスト(LVLフランジ+OSBウェブで構成された梁材)
どれも耳慣れない方が多いと思いますが、要は「木造をもっと自由に、大きく、用途を広げていこう」という試みです。🌲
💡 メーカー側の狙い
背景には、全国的な住宅着工棟数の落ち込みがあります。📉
住宅市場が伸び悩むなかで、まだ木質化が進んでいない非住宅分野――倉庫や事務所、店舗、公共建築など――に活路を見出そうとする動きが強まっている。
GIR接合やI型ジョイストのように大スパンを可能にする技術、シャーオンのように遮音・防火を担保できる工法は、住宅以上に“非住宅”で威力を発揮するものです。
🏠 香川のリアリティ
じゃあ香川県でこうした低層箱モノの木質化が急に増えるかといえば、僕の実感としては「そうでもない」。
鉄骨やRCで進んできた分野がそう簡単に木造へ切り替わるとは思えない。
ただし、大型倉庫や一定規模の公共施設なら話は別です。
木質化によって以下のようなメリットが打ち出せます。
✅ 固定資産税の軽減(構造区分による評価差)
✅ 大空間に木を見せるデザイン性(温かみ・居心地)
✅ 環境配慮のアピール(脱炭素、SDGS対応)
🌱 僕の視点
住宅を手がける立場から見ても、この流れは他人事ではないと思います。
なぜなら「木を使う理由」が住宅だけに留まらないからです。
木質空間には、構造・防火・遮音といった技術的側面と同時に、人の感性や暮らしの質を高める力があります。🌿
家族が過ごすリビングと同じように、倉庫やオフィスでも“木の空間”が与える心理的な効果は無視できない。
それはつまり、「木の建築=暮らしを整える道具」という位置づけ。
住宅でも非住宅でも、その思想は変わらないんです。
✨ 結び
僕らピースホームは住宅を主軸としていますが、もし「木質の大空間を検討してみたい」「固定資産税を抑えつつデザイン性も欲しい」といったニーズがあれば、ぜひ声をかけてください。
木の建築は住宅を超えて、地域や社会全体の“暮らしの質”を広げていく可能性を持っています。🌍