基礎のフック、実は要注意?|住宅の安全を守る「鉄筋の曲げ角度」 📏🏠

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こんにちは、河野です。

今回は注意喚起。
最近、業界内で話題になっている「基礎フック」の問題。
一見しっかり施工されているように見えても、現場では思わぬリスクが潜んでいるんです。


📐 補強筋のフックとは?

基礎立ち上がり部分で、主筋と緊結するために配置される補強筋(D10)
仕様規定では、これを先端フック付きにすることが求められています。

  • 主筋と確実に結束

  • 縦割れ(せん断力)への抵抗力アップ

ただし、現実の施工では大きな課題が出ています。


⚠️ 基礎幅120mmでは納まらない

D10補強筋にフックをつけると必要な寸法は――

  • 曲げ半径:30mm

  • 鉄筋径:10mm

  • 折り返し厚み:+10mm

  • 両側のかぶり:40mm×2=80mm

合計=130mm以上必要。

👉 120mm幅の基礎には絶対に納まらない。
👉 150mm幅でも鉄筋位置や芯の取り方次第でかぶり不足になる。

無理に納めようとすると、

  • フックを小さく曲げて規定違反

  • フックをねじって強引に押し込む

  • 縦筋が膨らんでアンカーボルトのかぶり不足が発生

といった施工不良につながります。


🏗️ 実際に香川県でもあるらしい現場の話

香川県内の基礎工事でも、120mm幅の設計にフック付き補強筋を無理に入れて――

  • かぶり厚みが取れていなかった

  • アンカーボルトとの距離が不足していた

というケースがあったと聞きました。

構造計算が苦手だからと言って仕様規定で違反したまま現場を進める、、、、


外見は普通でも、中身は欠陥…そんなことが身近で起きているんです。


🤔 フックは万能ではない

補強筋のフックは有効ですが、納まらない設計で無理につけると逆効果
構造計算で必要性を判断し、基礎幅を150mm以上に確保するなど設計段階から調整するのが正解です。


🏠 ピースホームのスタンス

  • フックが必要なら、確実に納まる設計にする

  • 不要なら無理につけず、まずは構造計算で安全性を担保

  • 配筋検査でアンカーボルトのかぶりまでチェック

精神論ではなく、計算と現場管理で安全を確保するのが僕らのやり方です。


✨ まとめ

  • 120mm幅の基礎で補強筋フックを入れるのは構造的に無理

  • 無理施工で「かぶり不足」「アンカーボルト干渉」という欠陥が起きる

  • 本当に大事なのは「構造計算で根拠を持つ」こと

香川でも同じような施工例がある以上、施主の皆さんにもぜひ知っておいてほしい内容です。


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